ご挨拶

日本植物生理学会第57回年会は,前回の東京大会の後をうけて盛岡で開催することとなりました.盛岡での年会開催は初めてのことで大変光栄に感じています.会期は3月18日(金)から20日(日)までの3日間とし,会場は岩手大学上田キャンパスを予定しています.年会は,学会と学会員にとって最も重要なイベントであり,みなさまに満足していただける年会となるよう年会委員会では誠心誠意準備を進めていますので,どうかよろしくお願いいたします.

近年,植物生理学の研究は目覚ましい成果をあげていますが,その重要性はますます増加する一方です.解析技術が急速に進歩し大量のデータが短時間で手に入るようになった現在において,得られたデータをどのようにして基礎科学の発展に貢献していくか,さらには,人類が直面している深刻な食糧・環境・エネルギー問題といった課題の解決にどのように貢献していくかを真剣に考えなければならない時期に至っていると思われます.我々が最新の研究成果を共有し異なったアプローチをしている研究者と議論して様々なアイデアを交流できる場として,年会の重要性はますます増大しています.このような交流は国内に留まらずグローバルなレベルで活性化していく必要があります.ここ数年の年会では,演題数が1000を超え,参加者も2000名前後に達しています.外国からの参加者も増えてきました.それらを踏まえ,岩手年会においても英語での発表を推奨し,男女共同参加をさらに推進するために保育室等の充実を行い,多くの会員の皆様が一堂に会し,活発で意義深い議論を尽くす年会にしたいと考えています.

年会会場となる岩手大学上田キャンパスは,JR盛岡駅の北約2キロに位置しており,盛岡駅周辺からはバスでお越しいただくのが便利です.天候によっては,聳え立つ岩手山を間近に見ながら街中を流れる北上川を渡ってキャンパスへ徒歩でおいでいただくのも良いかもしれません(約20~25分).本年会では,学生センターおよび教育学部,体育館などを使用して,口頭及びポスターによる一般発表,シンポジウム講演,機器・書籍展示などを行う予定です.会場設備の制約もありますが,できるだけみなさまの移動などがスムーズに行くように会場配置やスケジュール調整を実施する予定です.また,高校生のポスター発表に加えて,参加する高校生が会員と懇談できる場を設置し,次世代の若者たちが植物科学の面白さと重要さに触れ,彼らがキャリアを考える上での参考になる機会を提供したいと考えています.

盛岡は,山にも海にも比較的近く,市内にも温泉がたくさんあります.年会最終日の翌日は祝日でもありますので,年会参加に合わせて岩手県を始めとする東北を少しでも長く楽しんでいただければ幸いです.

この年会を一層有意義な大会にするためにも,年会委員会委員一同,多くの会員の皆様のお越しを心からお待ち申し上げます.


第57回日本植物生理学会年会
年会委員長 上村 松生

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