一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ヒマワリの茎の構造

質問者:   自営業   2943
登録番号1014   登録日:2006-08-29
カーボンニュートラルと言うことで、植物繊維に興味を持っています。ケナフの繊維がガラス繊維の代わりに、ポリ乳酸へ配合され、電子機器に使われたとのニュースが興味を持ったきっかけです。
ケナフに比べ、大きな重い花を頭頂に付けるヒマワリの茎の構造がどうなっているのか?と思い、乾燥した茎を縦、横に切って観察しましたが、どのようにして、強度が出ているのか?は判りませんでした。
ケナフ、サトウキビ、ソルガム等の茎の構造は、ネットで判りましたが、ヒマワリは判りませんでした。
ヒマワリの茎が強度を出す構造上の特徴を教えていただきたく、お願い申し上げます。
2943さま

 みんなの広場へのご質問ありがとうございました。担当の柴岡と申します。以前、“葉っぱについて”という題で質問を頂いたことがあります(登録番号0619)。植物はどのようにして沢山の葉を支えているのかというのが質問の内容でした。この質問に対して、茎の強度についての研究をなさっておられる東京大学日光植物園の館野正樹先生がご回答をお寄せ下さっておられますので、まず、それを読んで下さい。館野先生は葉を支える機構として、草本型の機構と木本型の機構があること、そして、その機構の内容がどう違うのかなどについて解説なさっておられます。ヒマワリは草本ですので、若い内は、他の草本植物と同じように、草本型の機構で葉や蕾み、花を維持します。ヒマワリが他の植物と特に違った機構を備えているということはありません。しかし、花が終わり、実が稔る頃から、木本型の機構を備えるようになります。草本型の機構により葉などを維持している間は、水が不足するとしおれるのに対し、木本型維持機構が働き出すと、水をやらなくてもしおれないようになります。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2006-08-30
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