一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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紅葉する植物の葉の一部をアルミ箔で覆った場合、その部分が赤くならないのはなぜか。

質問者:   教員   にゃお
登録番号3175   登録日:2014-11-07
紅葉する植物の葉の一部をアルミ箔で覆った場合、その部分は赤くなりません。
赤くなる理由は、光合成産物としての糖と、タンパク質が、光があたることにより化学反応を起こし、アントシアンができるためであるということを調べました。そこで、アルミ箔で覆った部分が赤くならない理由として、次の2点を考えました。

①光合成産物である糖が、もともとアルミ箔で覆った部分の細胞には存在しないから。

②糖は転流されてきているが、光があたらないためにアントシアン合成の化学反応を起こすことができないから。

どちらが正しいのでしょうか。
にゃお 様

紅葉に関する質問をありがとうございます。

テストを受ける気持ちにさせられます。私の回答は②です。落葉に先立っておこる紅葉化の過程でアントシアニンの生合成が活性化されますが、この過程には光が関与することが知られています。以上の知識に基づき②を選びましたが、実験の様子についてもう少し理解した上で、判断したい気持ちもあります。そもそも、この実験で、(1)どんな植物の葉のどんな部分が使われたのでしょうか、(2)アルミ箔で覆っていた時間はどの程度だったのでしょうか、また、(3)アルミ箔で覆っていた部分の葉の色は何色になった(緑のまま?)でしょうかなど。

でも、ここでは、以上で回答とさせていただきます。解析を深められては如何でしょうか。

本コーナーには紅葉に関する数多くのQ/A(最近のものでは、登録番号3171)がありますので、それらもご参考になさって下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2014-11-10
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