一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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オクラのムチンについて

質問者:   小学生   りょう
登録番号3345   登録日:2015-08-12
ぼくは 家で オクラを育てています。
質問コーナーの登録番号2295で オクラのつぶつぶが ムチンだとわかりました。オクラの葉や茎に ムチンのつぶつぶが たくさんついているのにオクラの実には ムチンのつぶつぶがつかないのは なぜですか。
(補足)「ムチン」は粘性の高い糖タンパク質を指す言葉として、100年以上にわたり使用され、現在も慣用的に使われている分野が多くあります。他方、同じ生物組織から得られる「ムチン」も化学物質としては多様な場合があり、また、粘性が顕著でない糖タンパク質も数多く見つかりつつあることから、化学物質の名称としては次第に用いられなくなりつつあります。(平成29年11月24日)

りょう君

質問コーナーヘ再度ようこそ。歓迎いたします。オクラを育てて観察を続けているのですね。観察を続ければ次から次へと疑問がわいてくるでしょう。素晴らしいです。 さて、今回の質問ですが、残念ながら理由はわかりません。果実ではムチンが見られない事は私も知らなかったので、実際に確かめようと思ったのですが、オクラを栽培している所が近くになく、できませんでした。そこで、成っている状態のオクラの果実の写真を出来るだけ多く調べてみました。確かにりょう君が気付いた通り、ムチンがついた果実はないようです。ただ、若い果実の柄(エ)の部分(枝みたいです)には少しついているものがありました。なぜ果実にはないのかということは、全くわかりません。オクラの果実の部分はもともと花の一部です。めしべの子房(シボウ)の部分が大きくなったものですから、子房には始めからムチンを分泌(ブンピ)する装置(ソウチ)がそなわっていないのでしょう。葉や茎で分泌される透明(トウメイ)のムチンが植物にとってどんな役割を果たしているのかについても分かっていません。今の所このようにお答するしかありません。オクラを栽培している所に出会わしたら、私ももう一度良く観察してみましょう。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2015-08-16
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