一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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葉挿しについて

質問者:   小学生   あかりなちゃん
登録番号3461   登録日:2016-04-22
セントポーリアなどは葉挿しで増えますが、必ずどの植物も葉挿しで増えますか?葉挿しできるものとできないものがあるのはなぜですか?
あかりなちゃん

みんなのひろばへのご質問有り難うございました。ご質問の中にもありますようにセントポーリアは葉挿しで増やすことが出来ますが、どんな植物でも葉挿しで増やせる訳ではありません。セントポーリアが葉挿しで増やせるのは、セントポーリアの葉が多肉葉だからです。葉が多肉葉でない場合、葉挿しで増やすのは難しいと思います。葉挿しの場合でも、枝挿しの場合でも、挿し穂を作った(親植物から切り離した)という刺激によって、切り口近くで細胞分裂が始まり、新しく根(不定根と云います)が形成され、その根が外部から水や養分を吸収出来るようになって初めて、増えたと言えるのですが、普通、挿し穂を作ってから不定根が形成され働けるようになるには2日はかかかるので、多肉葉の場合には持ちこたえられますが、普通の葉の場合には持ちこたえられず、不定根を形成出来ないままで終わってしまうのです。多肉葉の植物と普通の葉の植物で、葉挿しについて較べて見るのも面白いかも知れません。全く同じ話ではありませんが、いろいろな植物を引き抜いて捨てます。殆どの植物は枯れてしまいますが、マツバボタンは根の無い植物体を投げ捨ててておいても枯れずに、根を再生し生き返って来るので、”ホロビンソウ”と呼ばれています。マツバボタンの茎、葉ともに多肉葉の性質を備えているからです。これからも、葉挿しに興味を持ち続けていて下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2016-05-08
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