一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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葉挿しについて

質問者:   小学生   あかりな
登録番号3572   登録日:2016-08-13
前お答え頂きありがとうございました。セントポーリアの葉挿しの実験をしました。葉っぱを横に半分に切ってさしました。1つは、茎側を土にさしました。もう1つは茎側を上にしてらさしました。通常の向きと逆(葉の上下を逆)にしたもの(茎側を上にしたもの)からは根がでませんでした。どうしてでしょうか。
あかりなさん

 質問して下さってありがとう。実験をすると今まで知らなかったことが分かって来ますが、新しい疑問も沸いて来ます。疑問がないと科学は進歩しません。実験をして疑問を沢山溜めて下さい。さて質問ですが、植物ホルモンという言葉を聞いたことがありますか、植物の生長をコントロールしている物質です。何種類もありますが、根を作ることに関係の有るホルモンはオーキシンと言う名のホルモンで、茎を伸ばす働きがあります。茎の先端で作られ茎を下へと送られ、送られた場所の伸びを促進します。茎の先端を取り除くとオーキシンが茎に送られなくなるので茎は伸びなくなります。先端を着けた茎を下の方で切ると、先端から送られて来たオーキシンは切り口に溜まり、溜まったオーキシンは切り口で根を作るのに働きます。オーキシンは上から下へと送られますが、下から上へは送られません。セントポーリアの葉でもオーキシンは先端から茎(正しくは葉柄です)の根元へと送られるので、葉柄の切り口に溜まり、根が出来ますが、逆さに挿したのでは切り口にオーキシンが溜まらないので根ができないのです。オーキシンの働きい付いての質問はこのコーナーにこれまでも沢山寄せられていますの、興味があったら過去の質問と回答を調べてみて下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2017-02-18
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