一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

チェックリストに保存

葉の大きさと光合成の関係について

質問者:   小学生   taiki
登録番号3575   登録日:2016-08-16
家の庭で育てている大葉をちぎって、軸の部分だけを水に浸していたら、根が生えてきました。この根はどこまで伸びるか観察しています。大葉を1枚ずつ、ペットボトルに入れて、根は水に完全に浸かっています。それを屋外に置いています。3週間経っても根は伸び続けて、今は25cmくらいになりました。葉が光合成を行っているから、根が伸びているのだと思って、大葉の上半分をハサミで切って、切っていない大葉の根と比べることにしました。3日くらい経つと、半分に切った根の方が生き生きとしていて、成長もしていました。葉の大きさは光合成と関係ないのですか?。根からも光合成を行っているのですか?。
taiki君

 みんなのひろばへ質問をくれてありがとう。植物の体の中には光合成で稼いだ物質を自分の生長に使うだけでなく、他の稼ぎのない部分に送り出している葉の様な部分と、葉の稼いだ物質がなければ生長が出来ないだけでなく生きても行けない根や果実のような部分とがありますが、他の部分に稼ぎを送り出している葉の様な部分をソース、葉の稼いだ物を貰っている部分をシンクと呼んでいます。葉はソースなのですが、葉の中には稼ぎを他の部分に送り出しているソースの葉と、他の葉から稼ぎを貰わなければ生長出来ないシンクの葉があります。まだ十分に光合成が出来ない幼い葉や、年とって光合成の力が落ちた葉がシンクで、盛んに光合成をしている葉がソースです。一枚の葉の中にもソースとして働いている若い部分と、若い部分から稼ぎを貰っている年取ったシンクの部分があります。一枚の葉では根元の方が,若いのでソース、先端の方は年取った部分なのでシンクです。先端の半分を切り取ったと言うことは、若い部分の稼ぎを消費している部分を取り除いたことですので、根の生長が良くなるのは当たり前と言うことになります。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2017-02-18
植物 Q&A 検索
Facebook注目度ランキング
チェックリスト
前に見たQ&A
入会案内