一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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タデ科の一部で葉に黒斑がでる、わけとしくみを教えてください

質問者:   一般   malo
登録番号3602   登録日:2016-09-20
タデ科ポリゴナム属の葉には、八形の黒斑が出るものがあります。そのわけとしくみを教えてください。
malo様
 
みんなのひろばへのご質問ありがとうございました。わけはわかりません。仕組みについて植物の色素に付いてのご研究をなさっておられる名古屋大学の吉田久美先生に回答をお願いしましたが、材料がないのできちんとした回答が出来ないが、考えられることを教えて下さいました。

【吉田先生のお考え】
実際に生葉の観察をしたことがありませんので、科学的な返答はできませんが、いくつか考えられることがあります。
色の違いについては、写真で見る限り、紫色がかったように見えます。
紫シソの葉の色のようです。
とすると、アントシアニンの可能性があります。
これを確かめるには、葉を切り分けて、たとえば、塩酸水溶液で抽出して(実 験室と排気装置が必要)
赤色の溶液になるかどうか、さらには、この溶液をペーパークロマトグラフィ ーで分析する。
(大学では高速液体クロマトグラフィーを用いますが)
さらに、その溶液のpHを中性やアルカリ性にして色変化を見る
などのいくつかの実験方法があります。

葉や花の模様はたとえば斑入りは覆輪など、いろいろありますが、組織のそこに在る細胞だけが何らかの影響を受けて、特定の色素を生合成する ようになる、あるいはしないようになる、ということから発現します。
このように、どの葉も同じような模様が出るのであれば、遺伝的に何らかの制御を受けている可能性もあります。

 吉田 久美(名古屋大学)
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2017-03-16
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