一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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何故昔の科学者方は光屈性の実験を行ったのか

質問者:   中学生   ウサギ
登録番号3616   登録日:2016-10-09
私は部活で暗所で育てたカイワレダイコンに光の三原色の発光ダイオードを当て、光の色によってどれくらい曲がり方に違いがあるのか実験しようとしています。

そこで様々な本を調べたのですが分からないことがあり質問させていただきました。

何故、昔の科学者方は光屈性の実験を幼葉しょうを良く用いているのでしょうか。
カイワレダイコンは発芽すると双葉があらわれますがこの実験にカイワレダイコンを用いて大丈夫なのでしょうか。

拙い文章で申し訳ございません。どうか返事を宜しくお願いします。
うさぎ様

 みんなのひろばへのご質問有り難うございます。暗所で育てたカイワレダイコンで実験をなさっておられるそうですが、暗所で育てたマカラスムギの幼葉鞘を使ったことがありますか。もし使ったことがおありでしたら、どちらが優れた材料か分かると思います。進化論で有名なチャールス・ダーウィンは暗所で育てたマカラスムギの幼葉鞘の先端に光を当てると、先端からはなれた部分で屈曲が起きることを見つけ、先端から曲がる部分に何らかの信号が送られている筈だと考えましたが、この考えが植物ホルモン(オーキシン)の発見にと繋がりました。さて、カイワレダイコンで同じ様な植物ホルモンの発見につながる様な実験が出来るでしょうか、狭い範囲に光を当てることも光を当てたことと屈曲を関係ずけることも難しいと思います。先人がマカラスムギの幼葉鞘を実験材料に選んだのは、研究のその先を見越しての選択だったのだと思います。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2017-03-03
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