一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ヒマワリの色の仕組み

質問者:   中学生   司
登録番号3821   登録日:2017-07-16
ヒマワリの色はなにで決まっているのでしょうか?
黄色の他に茶色っぽい色の花もあると調べたら出てきました。ですが、色はなにで決まるのかは調べても出てきません。自由研究でどうしても知りたいのですが、わかりません。
教えてください!
司さま

 みんなのひろばへのご質問ありがとうございました。頂いたご質問の回答を京都大学の大野 翔先生にお願いいたしましたところ、以下の様な詳しい回答をお寄せ下さいました。しっかり勉強して下さい。

【大野先生のご回答】
ヒマワリの花の色がどのように決まっているかということに関してですが、蓄積する色素の違いで決まっているようです。黄色のヒマワリは、黄色を示すルテインというカロテノイド色素を蓄積しています。一方で、茶色(赤色)のヒマワリは、ルテインに加えて赤紫色を示すアントシアニン色素(シアニジン配糖体)も蓄積します。黄色の色素と赤紫色の色素の両方を蓄積するので、茶色(赤色)に見えるようですね。なお、茶色(赤色)の花と黄色の花では、茶色(赤色)が遺伝学的に優性であることも明らかにされています。

ヒマワリと同じように、アントシアニン色素とカロテノイド色素を同時に花に蓄積する植物にはキク、ユリ、ペチュニア、ランタナなどがあり、片方の色素だけではできない複雑な色のパターンを示すことがあります。

 大野 翔(京都大学)
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2017-07-31
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