一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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針葉樹の葉脈

質問者:   教員   まだまだ勉強中
登録番号3849   登録日:2017-08-08
実験で葉脈標本を作製するときに、網状脈と平行脈についての説明をしたところ「松の葉脈はどうなっているのか」との質問を受けました。実際に実験してみようかと思ったのですが、そもそも針葉樹はどこまでを1枚の葉として扱えばいいのでしょう。
植物についてはほとんど専門外のため、教えて頂ければと思います。よろしくお願いいたします。
まだまだ勉強中 様

みんなのひろば植物Q&Aをご利用下さいましてありがとうございます。

針葉樹の葉についてのご質問ですが、すでに「みんなのひろば」の植物Q&A登録番号3656に回答が載っています。「針葉樹の葉の定義」として非常に詳しく説明されておりますので、付け加えることはありません。それを読んで頂ければよいのですが、ごく簡単に文章を引用して要点を記します。

植物のからだは一見不規則に見えて、じつは明確なルールにしたがって規則正しくできています。植物のからだを支配するルールのひとつが、「芽は、茎の先端と葉腋に存在し、葉自体には存在しない」ことです。葉自体には芽はありませんので、持続的な成長に必要なシュート頂(茎頂)分裂組織がなく、葉は有限成長性(一定の大きさ・成熟度に達すると成長が止まる)を示します。このルールから逆に、芽の有無や位置から1枚の葉の範囲を特定できます。針葉樹では、広葉樹に比べて格段に葉腋の芽を観察するのが難しいのですが、針葉樹も広葉樹も基本的に共通した葉と芽の関係をもっていると考えて差し支えないと考えられます。

詳しくは、登録番号3656 をご覧になって下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
庄野 邦彦
回答日:2017-08-16
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