一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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カナムグラ

質問者:   一般   chachie
登録番号4047   登録日:2018-03-20
畑にカナムグラが大量に繁殖していました。この時期はちょうど芽吹きの時期で、こぼれた種から双葉が出ています。手作業で除草をしているのですが土の根の部分から抜けるときと茎の途中で切れて抜けるときがあります。後者の場合、土の中に根っこが残っているので、そのままにした場合はまた成長するのでしょうか?
chachieさん

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。

「畑にカナムグラが大量に繁殖」とはやっかいなことですね。カナムグラは一年生のつる植物で、10月から11月にかけて果実(種子)が完成、散布され、母体は枯死します。散布された種子は翌年4月から5月にかけて発芽、成長して8月末から10月にかけて花を咲かせます。雌花は10数個の花が苞に包まれた房状の花序を沢山咲かせるため、中に1個の種子しかもたない小さな(4mm位の)球状の果実でも沢山できるので種としての繁殖力は旺盛です。

発芽した双葉時期の幼植物を除去されていますが、本葉は割合早く出る傾向があります。その頃では根の長さは地上部の茎とほぼ同じくらいに成長しているので根が残る可能性は高くなります。しかし、この頃の根にはまだ栄養が十分蓄積されていないため、地上部を除去しても、残った根の上部から茎葉部が再生してくる可能性は殆ど無いと考えて良いかと思います。


今関 英雅(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2018-04-16
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