一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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茶色の葉っぱの裏側が動物なみに毛が生えていました。

質問者:   会社員   まいまい
登録番号4087   登録日:2018-04-30
北海道在中で枯葉を拾って見ていたら、茶色の枯葉で裏側は動物の毛並みのようにかなり毛が生えているものがありました。このような葉っぱは存在するのでしょうか?
動物か虫に見えるような枯葉でした。
まいまい様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。植物も部分的に見ると動物のような外観を呈するものがありますね。毛深いはもそう見えるのかもしれません。
植物体の一番外側は表皮と呼ばれる組織で覆われています。樹木の幹や枝などは少し違いますが、葉、茎、根、花冠、果実などでは表皮の一部の細胞が分化して、トライコーム(トリコーム、毛状突起)が作られていることが多いです。これがいわゆる`「毛」です。毛状突起の形状は様々で、種によっても、同一の個体でも器官や場所によって異なります。わた毛、鱗毛、伏せ毛、絹毛、クモ毛や、一箇所から放射状に分枝した星状毛、物質を分泌する腺毛などがあって、植物の分類の特徴の一つとしても観察されています。
これらの「毛」の機能(働き)などについては過去の質問を参考にしてください。(登録番号1090, 1742, 1993, 2383
いっぱい生えている「毛」は大体白いわた毛の場合が多いのですが、あなたが北海道で見つけられた葉の「毛」は多分クモ毛に分類されるものかもしれません。もし「毛」の色が茶褐色で密生していれば、ヤマブドウの葉かとも思われますが、実物を見ないとわかりません。ということで、あなたの質問に対する答えは、「このような葉はごく一般的に存在します。」


勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2018-05-04
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