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コキアが紅葉する時のメカニズムについて

質問者:   その他   山寺の住職
登録番号4262   登録日:2018-10-23
うちの前の国道沿いの花壇に植えたコキアが半分だけ紅葉しました。近くにある街灯の光が当る部分は緑のままで、光が当らない部分は鮮やかに紅葉しています。そのことから、コキアはの紅葉は、光の影響を受けていると推察しましたが、そもそも、一年草であるコキアがこれほど鮮やかに紅葉するのはどうしてか?その、メカニズムを知りたくご質問させて頂きます。コキアの紅葉は、気温の低下により始まるのか?それとも、日照時間の変化によって紅葉するのかを教えてください。
山寺の住職 様

本コーナーをご利用下さりありがとうございます。
山頂から山寺に向けて一斉に駆け下ってくる「紅葉前線-落葉樹を中心とした野山の紅葉化」は、年によってその時期と色彩(色相・彩度・明度)に大きな違いがあることはご存知のとおりです。紅葉の色彩を決めているのは次の三群の色素の含量です:
(1)時間とともに退色するクロロフィル(葉緑素)、(2)クロロフィルの退色後も残るカロテノイド、(3)離層の形成、クロロフィルの退色に伴って合成が進行するアントシアニン。これらの色素含量の急激な変化のトリガーとなるのは気温の低下です。紅葉に至る一連の生理過程は気温(低温)・昼夜の温度差・光(UV光を含む)・湿気(水分)などの気象・環境条件や土壌成分などによって左右されますが、紅葉が「前線」として移動することからも推測されるように、植物の種類や個体による違いはあるものの、多くの植物に共通する仕組みとして同じ温度帯の気温の低下が感知されているものと考えられます。気温の低下以外の原因で生ずる紅葉化現象も知られてはいますが、ご質問の一年草植物コキア(ホウキギ)の秋の紅葉の場合にも、トリガーとなっている要因は気温の低下と昼夜の寒暖の差であるものと思われます。
日照時間も重要な要因ですが、日照時間に大きく関わってくる日長時間の変化は紅葉化には関与しないものと思われます。
紅葉への皆様の関心は高く、本コーナーにも関連する多数のQ/Aが掲載されておりますので、「紅葉」をキーワードに検索してみられることをお勧めします。例えば、登録番号1462には、紅葉むらの原因についての説明がありますので、ご参考になさって下さい。


佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2018-11-04
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