一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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葯が白いゲンノショウコ

質問者:   一般   kazuyo
登録番号4542   登録日:2019-09-28
ゲンノショウコの雄しべの葯は青~紫色をしていますが
葯の色が白いゲンノショウコに小群を見つけました。
結実もしているようです。
突然変異のようなものでしょうか?
kazuyo様

植物Q&Aのコーナーを利用下さりありがとうございます。
葯が白いゲンノショウコの小群を見つけられ、突然変異によるものではないかと考えられておられるようですね。色素の合成系の変異はよくおこりますし、その可能性は十分あると思います。また、分解系が活発になったためという可能性も考えられます。ゲンノショウコは種子でも増えますが、茎が横倒しになって、節から発根することによっても広がります。このことから、小群になったことも説明できるように思います。
しかし、以上の考えはあくまで推測の域をでません。その小群の植物の葯の色がどのように遺伝するか、どのような遺伝子に変異がおきているかなどを調べてみませんと結論は出せません。また、ゲンノショウコが属するフウロソウ科の植物にはよく似通ったものが多くあります。その中には、例えば帰化植物のアメリカフウロソウのように葯が青、紫いろをしていないものがあり広く分布しています。ゲンノショウコによく似た植物で、葯が青、紫を呈しないものが混在し、小群を作っている可能性にも留意する必要があるように思います。


庄野 邦彦(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-10-19
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