一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ピーマンのワタについて

質問者:   会社員   なかの
登録番号4556   登録日:2019-10-16
学生時代、子房は果実へ、胚珠は種子へと成長すると勉強しました。
それを踏まえて、ピーマンの断面を見たときに、どこかの花の部位が成長してワタになったのか、または生育途中でワタができたのかが気になりました。
ピーマンのワタはどのようにして形成されるのでしょうか?

なかの 様

この質問コーナーをご利用下さりありがとうございます。
ピーマンの「わた」と呼ばれる部分は、専門用語では「胎座」と称されます。
被子植物では、葉から分化した「めしべ(雌蕊)」の下部が膨らんで子房となり、子房内にできる空室に将来種子になって行く「胚珠」がつくられますが、胚珠は子房組織(心皮)が生長して膨れてできる胎座に付着した形になっております。ピーマンとトマトは共にナス科に属する植物ですが、両者の果実には一見大きな違いがあるように見えます。トマトの場合、ピーマンのワタに相当する部分はどうなっているかを観察されると面白いと思います。


佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-10-20
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