一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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挿し木の繰り返し

質問者:   大学生   さん
登録番号4635   登録日:2020-02-02
私は挿し木を用いて、植物の繁殖をしています。
そこで、疑問に思ったのですが挿し木は何世代まで行えるのですか。クローンを作り続けることにいつか限界は来ないのですか。
さん 様

このコーナーをご利用いただきありがとうございます。
単純に考えると、➀いわゆる「枝変わり」のような変異が導入されることなく、②生理学的に同じ状態の「挿し穂」が選ばれ、③「挿し床」などの環境条件に違いがなければ、挿し木による栄養繁殖は限界なく繰り返し何代でも続けられるように思えます。しかし、俗に「挿した木は親の寿命しか保たない」などと懸念されることもあるようで(本Q/Aコーナー:登録番号0055)、植物の寿命に関わる問題ですので、思ったほど単純ではないのかも知れません。とは言え、生理的に同じ状態の挿し穂が選べるかどうかに関わって来ることであるとは思います。
接ぎ木手法の繁殖への利用については園芸の分野で多くの経験の蓄積があるものと思われます。専攻が園芸学とのこと、関係する文献を批判的な目で読み込まれ、近くの研究者と議論されることををおすすめします。



佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2020-02-12
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