一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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根を用いない染色体数の確認方法

質問者:   大学生   みかん
登録番号5010   登録日:2021-03-07
種子から育てたカンキツの中に、明らかな矮化を示す個体があり、その染色体数を調べたいと思っています。根を用いて染色体数調べるのが一般的かと思いますが、成長を促すために接ぎ木した際、誤って根を捨ててしまいました。従って、植物体の上部しか残っていません。
根を用いない染色体数の調べ方であって、大きな実験装置を用いないものはないでしょうか。なにか良い方法がありましたら教えてください。よろしくお願いします。
みかん さん

みんなのひろば 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
染色体を観察するためには細胞分裂後期の細胞を見る必要があります。それには細胞分裂頻度(Mitotic Index)の高い細胞群でなければ成功しません。該当する組織は、植物では根端分裂組織と葯減数分裂期にある花粉細胞です。接ぎ木で穗木の核型まで変化することはないはずですから、種子を採って発芽させ根端分裂組織を用いることが最善です。カンキツの場合、自家受粉の品種もありますが、自家不和合性の品種もあります。自家不和合成であっても他の花粉親を使って種子形成はおきるはずです。時間はかかりますがそれ以外に名案はありません。
次の論文は参考になるでしょう。
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030482419.pdf
今関 英雅(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2021-03-10
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