一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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果実が甘くなるしくみ

質問者:   会社員   肺
登録番号5071   登録日:2021-05-13
「果実が甘くなるしくみ」という題で金山喜則先生と山木昭平先生が1993年現在の知見を紹介しておられる文書があるのですが、この内容は2021年現在でも正しいとされていることでしょうか?

この内容の中で2021年現在の常識と異なる点があれば教えて頂きたいです。
肺 さん

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
参考にされている解説論文の著者のお一人である金山喜則先生(現在 東北大学大学院農学研究科)に確認をお願いしましたところ次の様なお返事を頂きました。
問題はバラ科のリンゴ、ナシなどにおいてソルビトール酸化酵素(SOX)の関与が分子レベルで確認されていない点にあるようですので、現段階ではソルビトール転流型の果実におけるショ糖の合成は、代謝経路としては少し遠回りになりますがショ糖合成酵素(SS、SuSy)による経路を考えた方が良いようです。

【金山先生の回答】
・果実が甘くなり大きくなる仕組みについてのコンセプトとしては、今でもそう問題ないと思います。
・SOXは遺伝子がはっきりしていないので外したほうがいい。
・その他の酵素についてはあまり問題はないが、それなりに遺伝子レベルで研究が進んでいる。
金山 喜則(東北大学大学院農学研究科)
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2021-06-04
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