一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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じゃがいもは茎なのに、どうして土の中に生えるのですか?

質問者:   自営業   あー
登録番号5530   登録日:2022-12-14
じゃがいもが根茎、茎が育ったもの、と言うことは知っているのですが、どうして茎なのに、土の中でできるのですか?
あー様、

こんにちは。日本植物生理学会の植物Q&Aコーナーに寄せられたあなたのご質問「じゃがいもは茎なのに、どうして土の中に生えるのですか?」にお答えします。

 ごく簡単に植物の体を大きく分けると、根と茎と葉の3部分から成ると考えることができます。多くの場合、根は地下にあり、茎と葉は地上にあります。しかし、植物の世界は多様で、地上にある根もあれば、地下にある茎もあります。地下にある茎は地下茎と呼ばれ、地下茎の一部が養分を蓄積して大きくなれば塊茎とか根茎とか呼ばれます。特に丸い形に近いものが塊茎で、ジャガイモの食用とする芋は塊茎の代表的な例です。ジャガイモの芋には調理するときには取り除く芽があり、髭根のようなものはありません。芽があるのは茎の特徴であり、髭根があるのは根の特徴ですから、ジャガイモの芋が茎であって根ではないことが分かります。地上にあっても地下にあっても、茎の特徴を持っているものは茎であり、塊茎であるジャガイモの芋が土の中にできるのは不思議なことでも何でもありません。
竹能 清俊(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2022-12-17
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