日本植物生理学会では、2012年3月に京都で第53回年会を開催することとなりました。その際に、本学会でも恒例となりました「高校生生物研究発表会」を開催しますので、この機会に貴校の生徒の皆様にぜひ、研究発表をして頂きたく、ご案内申し上げます。
日本植物生理学会は1959年に創立した植物の機能の研究を目的とする学術団体で、大学・研究機関の研究者や大学院生を中心に現在約2400人の会員を擁し、植物を対象とする研究団体としては日本で最も大きな組織です。毎年春に開催される年会には約2000人の研究者が全国から参加し、植物生理学、分子生物学、発生生物学、細胞生物学などの分野を中心に約1000題の研究発表が行われます。
高校生生物研究発表会では、年会の研究発表(ポスター発表)を行う会場の中に特設会場を設け、そこでポスターを掲示して発表と討論を行います。他校の高校生はもちろん、大学院生や大学教員を相手に大いに議論を深めて頂きたいと思っています。
私どもは植物研究者の団体ですが、高校生の研究発表は必ずしも植物を対象としたものに限りません。正課活動あるいは部活動などの課外活動で行った研究成果を専門の研究者の前で発表する機会として、ぜひご参加頂ければと思います。また、優れた発表を会員がプロの目で選び、優秀賞等として表彰することを計画しています。
私どもは、高校生の理科教育のレベルアップに貢献するとともに、高校生の皆さんに、より一層の興味を生物学に抱いて頂きたいと願って、このような研究発表会を企画しました。そして、この発表会に参加した高校生の中から、次代の生物学を担う研究者がたくさん現れることを期待しています。
なお、昨年度の第52回年会は2011年3月下旬に仙台で開催予定でしたが、東北地方太平洋沖大地震の影響で、年会および高校生生物研究発表会を当地で開くことはできませんでした。東北地方の高校生の参加も多く予定されていましたが、残念ながら発表の機会を奪うことになってしまいました。その点を鑑みて、本年度は東北地方から参加の高校生を対象に、旅費の補助を予定しています。
発表会の詳細は以下の通りです。ぜひご参加下さりますようお願い致します。
第53回日本植物生理学会年会委員長
京都大学大学院理学研究科・教授
長谷 あきら