一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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突然変異における必要性はどれくらい?

質問者:   一般   レイ
登録番号1225   登録日:2007-04-02
我が家の庭で見つかった四つ葉のクローバー以来、多いもので8つ葉や1枚〜2枚葉
またラッパ状の葉が1〜2枚混じったものや、葉と葉がかなり離れているものなど、クローバーはいろんな所に咲いているありふれた植物と思っていただけにその不思議と珍種の数にに驚かされています。
①(例)ラッパ状も単に遺伝子の影響という偶発的なものなのか、或いはラッパ状に なる理由や必要性があるのか?
②白詰め草も色々変わった種類が見つかります。花とクローバーの関連性は?
③鑑賞植物のように、様々な斑入りの種類にも目を惹かれますが、クローバーの場合 斑入りに役割はありますか?
④人の障害とクローバーの突然変異に共通する部分がありますか?
クローバーという1つの植物を見ていても興味や疑問が次々出てきます。
レイさま

みんなの広場へのご質問ありがとうございました。担当の柴岡です。このコーナーには、これまでに四葉のクローバーに関する質問が何度か寄せられており、その質問とそれに対する回答が広場に掲載されています。そのうちの登録番号 0624 をまずご覧下さい。正常なクローバーの葉が3枚1セットで1枚の葉であること。3枚のひとつひとつを小葉と呼ぶこと。小葉の数が増え四葉や五葉などができるのには、環境要因による場合と、突然変異による場合があることなどが述べられており、さらに突然変異についての説明もされています。このほか登録番号 0761 でも四葉のクローバーが取り上げられています。さて、ご質問について考えて見ます。まず(1)ですが、ラッパ状の小葉のある葉の付いている茎(地面を這っています)に付いている他の葉にもラッパ状の小葉が見られるのでしょうか。もしそうだとすれば、ラッパ状の葉は突然変異によるものである可能性が高いように思います。他の葉には全く見られないとなると、環境による可能性のほうが高そうです。また、ラッパ状になる理由や必要性はないと思います。(2)“いろいろ変わった種類”というところが理解しにくいのですが、花と葉の関係についての質問だと考えてみました。葉の数や形に異常があるものの花には必ず(もしくは高頻度で)異常があるとすると、関係ありと考えられますが、葉の異常と花の異常が別々の植物にあるのであれば、関係なしと考えた方が良いと思います。(3)植物の葉は光合成をするためのものです。光合成は緑色の部分でしか行えませんので、葉に白い部分がある斑入りは植物にとって不利だと考えられます。斑入りについてもこのコーナーで何度か扱っています。たとえば登録番号 0468などをご参照下さい。(4)“人の障害”と言っても、いろいろなものがあります。
その中には遺伝子の異常によるものも含まれていますので?のような障害については突然変異による四葉のクローバーと共通したものであると言えます。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2007-04-10
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