一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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溶ける野菜につきまして

質問者:   大学院生   veenet
登録番号3762   登録日:2017-05-22
はじめまして。
質問なのですが、ほうれん草や小松菜などを冷蔵庫の野菜室で保管していた際、日にちが経つと有機野菜などでも変わらず溶けてしまうのですが、これは何が原因なのでしょうか?
自然界で溶けてしまった野菜を見たことがないので疑問に思い質問させて頂きました。
ご回答のほど、よろしくお願い申し上げます。
veenet 様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。植物は死ぬと、枯れて水分がなくなり枯葉のようにカサカサになる場合と、葉野菜のような柔らかい組織に見られるようにグチャグチャになり、変色して最後は溶けたようになる場合があります。後者の場合はいわゆる腐敗が起きたからです。野菜が溶けた状態というのは、いわば腐敗が最後まで進んだ状態です。 野菜が腐ることについては、同じテーマの質問への回答がありますから読んでください(登録番号2031)。腐敗は各種のバクテリアやカビによるもので、植物は野菜も含めて、無菌栽培したものでない限り、これらの微生物にまみれています。しかし植物が元気でいる限り、これらの微生物が多量に繁殖することはありません。普通、植物は切り取っても、しばらくの間は、また保存条件さえよければものによっては数ヶ月生きています。腐敗は腐敗を起こす微生物の繁殖条件が揃うと始まります。水分が多く、温度が高く、酸素の供給が少ないとこれらの微生物の繁殖は盛んになります。有機野菜でも同じですが、野菜の種類によって腐敗の進行度は異なるでしょう。傷が付いていたりすると、腐敗の進行は早いでしょう。 野菜をどうすれば長く冷蔵庫で保存できるかについては、web で検索してみてください。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2017-05-25
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