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シマトネリコの雄株は開花しない?

質問者:   一般   malo
登録番号3895   登録日:2017-09-04
最近、街中ではシマトネリコが植木としてよく利用されています。ネットなどの解説では、「雄株には花が咲かない」ので、注意するようにと記されています。このことが納得できません。雌雄異株であることは理解しています。雄株には雄花しか咲かず、果実ができないということなら、分かるのですがー。教えてください。
malo さん:

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。

シマトネリコ(F. griffithii C.B.Clarke)は樹高も適当ですし、初夏には白い円錐花序が豪勢な感じを与えるためか街路樹や公園の植栽などに多く見かけるようになりました。沖縄から伝わったためにシマトネリコと名づけられています。日本には在来種のトネリコ(Fraxinus japonica<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0> Blume ex <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%9B> K.Koch)があり、材が強靱なのでバットの材料として使われる他、昔、刈り取ったイネを自然乾燥させるための木枠(稲架、ハサ)の材料に使われていました。同じ、トネリコ属ですがシマトネリコは常緑樹、花は両性花、トネリコは落葉樹で、牧野富太郎 新日本植物図鑑では雌雄異株とされていますが、京都大学植物園では雄花の写真を、スウェーデンのヨーテボリー植物園では両生花の写真を公開しています。トネリコ属の花の性は固定されたものでなく変動しやすいようです。はじめは雌雄異株の単性花であったものが年数を経ると共に次第に両生花を咲かせるように変化するものがあります。セイヨウトネリコ(Fraxinus excelsior L.)は雌雄異株とされていますが、花には雌しべか雄しべだけのもの(単性花)の他に雌しべの基に2本の雄しべをもつ花(両性花)も咲かせます。ウリ科の植物も似たような性質をもっています。

ご質問にある「シマトネリコの雄株には花が咲かない」とする根拠を見つけることが出来ませんでしたが、そもそも「花の咲かないのに雄株」と判定する根拠も分りません。雌雄異株の植物で花を見ないで雌雄を判定出来る植物を私は知りません。雌雄異株の果樹や花木は沢山あり、芽生え時期に雌雄が判定出来れば大変な労力、費用の節約になり古くから判別法が求められてきました。現在ではDNA検査で判定出来るかもしれませんが。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2017-09-07
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