一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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コナラ

質問者:   高校生   りょうすけ
登録番号4935   登録日:2020-12-04
こんにちわ
去年植えたコナラが去年もそうだったのですが、
もう周りの木は冬の準備ができていて、季節も雪がつもり根雪になってるのに
まだ植えたコナラは、みどりの青々した葉をたくさんつけているのでとても不安です。やっと紅葉してる葉もありますが、数枚程度です。はたしてコナラは、紅葉、落葉ともに遅い種類なのでしょうか?

植えてる環境は 草原で腐葉土が豊富で保水力がすぐれ、水はけも悪くないです。
日当たりは1日十良いです。
りょうすけ さん

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
「去年植えたコナラ」とは種子から発芽させたものなのか、山から移植したものなのか、どのくらい発芽後の齢のものか、気候の経緯などよく分かりませんのできちんとお答えすることが困難に感じます。コナラは里山の雑木林を代表する樹種で、秋の里山の黄葉、紅葉の主なものでです。成長が早いのでシイタケ栽培の原木や昔は炭の材料に使われてもいました。私の理解ではドングリから発芽させることも容易ですし、栽培が特に難しい樹種でもなく庭木にしたり、盆栽として鑑賞したりする人も少なくない樹種です。地域が大きく離れた里山の間では黄葉化、紅葉化が他の地域とはずれることはあるかも知れませんが、ある地域内でみて「他の樹種と比較して紅葉の遅い樹種」とは考えられていません。また、病害虫の被害を受ければ枯死してしまい、菌感染などでときどき見られるstay greenと呼ばれる現象も聞いたことがありません。
ご質問にあるように「草原に1本孤立した」状態であれば周囲の里山の環境とはかなり違った生育条件におかれているようです。里山にあるものより水分吸収が長続きしたためとも考えられます。病気ではなさそうですので、しばらく様子を見られたらどうでしょうか。
コナラは葉の離層形成が不完全になるとか,形成されない性質を持っていますので葉が枯れて乾燥した状態でも母樹にいつまでもついています。この意味では「落葉が遅れる樹種」と言えるかも知れません。
今関 英雅(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2020-12-08
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