イネは植食性昆虫による被害を受けやすく、中でもツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)は世界の食料安全保障に対する大きな脅威となっている。本号においてGandhamらは、収量および環境ストレス耐性の向上に関与する複数の生物学的経路のマスターレギュレーターであるHIGHER YIELD RICE(HYR)を、イネの植食性昆虫に対する防御性の強化手段として利用できる可能性を検討した。彼らは、HYRを発現する植物が、植食性昆虫による被害を抑制する一連の成長促進的および生理的特性に加えて、物理的・化学的防御機構も備えていることを明らかにした。
表紙画像はイネの葉上を這うツマジロクサヨトウの幼虫を示している。画像提供:Rupesh Kariyat(アーカンソー大学)。
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