植物細胞壁に関する特集号
植物細胞壁は単なる支持構造ではなく、植物内や外界からの信号の受信・処理・応答を担い、最終的には植物の成長と生存を最適化する役目を担う高度な情報処理システムである。本特集号では、西谷と出村(pp. 177-179)がEditorialで紹介している通り、情報処理システムとしての新しい細胞壁像について、(1)その構築、(2)情報処理機構、(3)細胞壁を介した植物—環境の相互作用、に焦点を当てた研究成果を報告する。
表紙はプラスチックビーズと針金で作った細胞壁模型を示す。合成されたばかりのセルロース微繊維(緑色の紐)が、ペクチン(茶色の紐)やキシログルカン(緑色の紐に紫色と暗緑色のビーズ)により繋ぎ留められている。糖残基の違いはビーズの色で表している。
模型制作:工藤光子(立教大学)、写真撮影:大西成明
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