AtCCR4はGBSS1のポリA鎖長の決定に関与する
mRNAのポリA鎖の長さは,mRNAの安定性や翻訳効率に影響を与え得る重要な要因の1つである。配列情報を用いた解析から,AtCCR4aおよびAtCCR4bは脱アデニル化酵素として同定されていたが,植物におけるAtCCR4の生理学的な重要性は明らかになっていなかった。本号で,鈴木ら(pp.863–874)はatccr4a/4b二重変異株を用い,AtCCR4aおよびAtCCR4bがショ糖やデンプン生合成に関与することを明らかにした。さらに遺伝子のポリA鎖長を測定することで,AtCCR4の標的遺伝子としてアミロース合成酵素であるGranule-bound starch synthase 1(GBSS1)を同定した。
表紙はT87培養細胞から調製したプロトプラストにおけるAtCCR4(GFP)および,Processing bodyのマーカータンパク質であるAtDCP1/2(mCherry)が,P-bodyにおいて共局在することを示したものである。
写真提供:鈴木悠也,千葉由佳子(北海道大学)
PCPギャラリー