ジベレリンによる多年生木本植物の枝分かれ制御
シュートの枝分かれを制御する主要な植物ホルモンとして、オーキシン、サイトカイニンおよびストリゴラクトンが知られている。一方、ジベレリンが枝分かれに作用する可能性は長い間見逃されてきた。Niら(pp. 1655-1666)は、多年生のバイオ燃料植物として知られるJatropha curcasでは、ジベレリンがシュートの枝分かれに対して正の制御因子として働くことを報告した。この研究により、多年生の木本植物では、エンドウやシロイヌナズナのような一年生草本植物とは異なり、シュートの枝分かれがジベレリンと他の植物ホルモンの相互作用を伴う複雑な仕組みにより制御されていることが示された。
表紙の画像はジベレリンとサイトカイニンを同時に処理することにより、刺激を受けたJatropha curcasの腋芽の様子である。画像はJ. Ni、Z.-F. Xu (University of Science and Technology of China, and Xishuangbanna Tropical Botanical Garden, Chinese Academy of Sciences)により提供された。
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