オオムギの春化感受性遺伝子:耐冷性への役割
ムギ類の低温耐性育種において重要なのは、春化に対する感受性の役割である。Cuesta-Marcos et al (on pp. 2312–2324) は分子遺伝学的および表現型のデータを用いて、オオムギの春化にかかわる3つの遺伝子(VRN-H1、VRN-H2および VRN-H3)を組み合わせた実験系統の構造と機能を調べた。その結果、低温耐性はVRN-H2遺伝子の欠失に影響されない一方、VRN-H1 および VRN-H3 遺伝子座の置換によって明らかに減少することが示された。
表紙の画像は2013-2014年盛岡における多様なオオムギ遺伝資源の低温耐性試験を示す。各々の区画(二列植え)には異なる系統が植えられている。葉色には低温耐性程度が現れている。
画像は岡山大学佐藤和広氏により提供された。
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