2017年データベース特集号 ランのトランスクリプトームデータベース
ランは、その花粉媒介者との関係、植物上に着生する生活様式、ラン菌根との共生など、を含む特殊な形態および生存戦略を進化させてきており、他の維管束植物と区別される。 今月のオンラインデータベース特集号(pp e4〜e13)でChaoらは、Orchidstra 2.0(http://orchidstra2.abrc.sinica.edu.tw)を報告している。このデータベースでは、ラン科の5つのサブファミリーの12属由来の、510,947個のタンパク質コード遺伝子のアノテーションと、これらのランの様々な組織における遺伝子発現データを収容している。特筆される新機能の1つは、ラン科およびモデル生物全体にわたる相同性遺伝子の推定であり、異なる種の遺伝子情報の知見の共有を可能としており、ゲノムアノテーションおよび比較ゲノミクスに非常に有用である。
セシリア・クー植物保全センター/アカデミア・シニカで撮影されたランの写真。Shao-Hua YenおよびWan-Chieh Chen(ABRC、Academia Sinica、台湾)の提供。
PCPギャラリー