ストレプト藻類におけるフェニルプロパノイドの生合成
フェニルプロパノイド合成経路は陸上植物にみられる特徴的な代謝産物、例えば防御応答に関わる化合物や木質化合物として知られる「リグニン」などを含む化合物、を供給する。de Vriesら(pp 934-945)は、フェニルプロパノイドとリグニン前駆体の生合成に関わる一連の遺伝子群は、陸上植物に近いと分類されるストレプト藻類のコレオケーテ類にも存在していたことを報告した。この報告は、この藻類がリグニン様の化合物を持ち、またフェニルプロパノイドから生成される代謝物による免疫応答をするという以前の結果と合致する。この発見は、初期の陸上植物における細胞壁の強化と病原体への応答の理解に貢献するであろう。
表紙は、ストレプト藻類コレオケーテ類のColeochaete scutata。Dalhousie大学のJan de Vries氏の提供。
PCPギャラリー