植物の成長や発生の様々な局面で機能しているシグナル経路の多くでは、植物ホルモンなど低分子有機化合物がその重要な構成要素となっていることから、近年ケミカルバイオロジーの手法が脚光を浴びている。Toshinori Kinoshita, Peter McCourt, Tadao Asami, Keiko Torii各氏をゲストエディターとして迎えた今月の特集号「植物ケミカルバイオロジー」(本号 pp. 1483–1486)では、ケミカルバイオロジーがどのように植物ホルモン、ペプチド-受容体ペア、気孔の生理反応、植物免疫などの研究に用いられつつあるのかを特集する。
表紙イメージは、オーキシン受容体であるTIR1タンパク質のオーキシン結合ポケットに化学合成したcvxIAA分子がフィットし、植物の成長と発生を調節するイメージを表している(Ella Maru Studioによる製作。Yamadaら, 本号 pp. 1538–1544も参照)。
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