自然界の微生物によって生産されたり、人為的に散布されたりなどの原因で、自然環境でも農業環境でも
抗生物質が土壌に蓄積し、植物は一般に抗生物質に曝されている。本号(pp. 2086–2098)では、Gudiñoらが、根の発生に対するβ-ラクタム系抗生物質の影響について調べ、β-ラクタム系抗生物質が、オーキシンの蓄積状態、活性酸素種、および、真菌への防御に関わる化合物の産生を変化させることを報告している。植物は内部寄生菌との間で相互に利益を得ていると考えれているが、今回の研究を通じて、筆者らはその関係性に抗生物資が干渉する可能性を提起している。
表紙イメージは、シロイヌナズナの根がペニシリンを添加して育てることで肥大した状態の輪切り写真。トルイジンブルーで染色してある。
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