Plant & Cell Physiology
2018 vol59 (12)
マイクロRNAのmi172は植物の様々な発生過程に関わることが知られている。本号(pp. 2549–2563)では、Tangらはバイオ燃料生産に活用される多年生の植物ヤトロファを用いて、葉の形態、花成誘導、花器官の運命決定、果実と種の形態の各過程におけるmiR172の役割を解析した。 その結果、ヤトロファのmiR172はセルロースとリグニンの生合成遺伝子群の発現を調節することで茎の組織組成を制御していることが明らかとなった。
表紙イメージは、二ヶ月齢の野生型のヤトロファ(上段)とmiR172過剰発限体(下段)の茎横断写真(中国科学院西双版納熱帯植物園のTang氏とXu氏の提供)。miR172過剰発限体の茎は細いが固く、木部領域が拡大する一方で、篩部と髄は少ない。
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