アントシアニン生合成に関わる遺伝子や制御因子の多くはbZIP型の転写因子であるHY5によってコントロールされている。しかし、シロイヌナズナのhy5変異体でもアントシアニン生産がわずかに残っていることから、HY5とは別個にアントシアニン生合成を制御する因子群の存在が考えられていた。本号(pp.643–656)においてQiuらは、 CRISPR/Cas9を活用してトマトのIndigo Rose品種のhy5変異体を作成することを通じて、HY5依存的あるいは非依存的なアントシアニン生合成の制御因子候補を複数同定した。
表紙イメージは‘Indigo Rose’の果実(華南農業大のZhengkun Qiu氏提供)。
PCPギャラリー