生物時計は、様々な生物にみられる概日周期性のリズムを生み出す。本号(pp. 2360-2368)において、大野らは、植物の生物時計の仕組みを調べるためにシロイヌナズナを用いた大規模化合物スクリーニングを実施し、3, 4-Dibromo-7-Azaindoleが時計周期を延長することを見出した。この化合物は、時計転写因子PRR5とTOC1をリン酸化するカゼインキナーゼ1を阻害した。今後、時間を調節する新たなタイプの植物調節剤につながると期待される。
表紙イメージは、3,4-Dibromo-7-Azaindoleがカゼインキナーゼ1に作用し、時計周期を延長する様子を表している(名古屋大学ITbM 高橋一誠氏作成)。
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