干ばつなどの乾燥ストレスによる被害を軽減させる技術の開発は、増加し続ける全世界の人々に食糧を持続的に供給するために重要である。Bashirら(1181-1192ページ)は、安価で広く用いられている化合物であるエタノールを植物体に投与すると、気孔の閉鎖の誘導、糖新生の促進、糖の蓄積などが引き起こり、それらにより乾燥ストレス耐性が強化されることを発見した。このエタノール投与技術はシンプルな方法であり、水利用の限られた地域において作物生産を増やすための一つの解決の糸口となり得る。
表紙イメージは、右側がエタノールを投与後乾燥ストレス処理と再給水処理を施したイネ、左側がエタノールを投与せず乾燥ストレス処理と再給水処理を施したイネを示す(画像提供 農業・食品産業技術総合研究機構 土生芳樹氏)。
PCPギャラリー