栽培化された作物や観葉植物は、種子サイズや植物の形作りといった鍵となる形質の人為選抜により比較的最近になってできあがった。しかし、現在栽培されている優良系統は、遺伝的多様性に富む近縁野生種に比べ気候変動に脆弱なことがわかってきている。シークエンス技術やゲノム編集ツールの急速な普及により、栽培種の改良や新品種作出に向けて、近縁野生種やその他の関連野生種についてのゲノミクスと改変可能性に注目した新しい研究が行われている。本特集号では、原著論文と招待レビュー論文を通して、広く知られている栽培化形質に関する現在までの知見や、de novo (新規)栽培化に向けた取り組みについて紹介している。詳細はJackson and Buell(1527-1528ページ)を参照されたい。
表紙イメージ説明: 左パネル 野生イネO. nivara acc. IRGC103824の黒い穎果(左上)と栽培イネO. sativa cv. PR124の麦白色の穎果 (右上)、ほとんど脱粒してしまったO. nivara acc. IRGC104646の成熟穂 (左中央)と飛散しないO. sativa cv. PR122の穂 (右中央) (画像提供 インドRamakrishna Mission Vivekananda Educational and Research Institute (RKMVERI) Kishor Kumar氏)、ドイツHelgolandの崖沿いに生育するBrassica oleracea (下; 画像提供 アメリカMissouri大学 Michael Pisias氏)。中央パネル 野生イネO. nivara acc. IRGC103824の穂 (上; 画像提供 インドRKMVERI Kishor Kumar氏)、イタリアで生育するBrassica rapa (下; 画像提供 アメリカNew York Botanical Garden Alex McAlvay氏)。右パネル ガーデニング向け鑑賞用キャベツB. oleracea (上)、畝で栽培した食用キャベツB. oleracea (中央; 画像提供 アメリカMissouri大学 Michael Pisias氏)、“エドドコロ”の根茎 (下; 画像提供 京都大学 寺内良平氏)。
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