ERボディは、食害に対し重要な役割を果たしているが、根の中でのERボディの分布や機能については、不明な点が多い。豊岡ら(461-473ページ)は、シロイヌナズナ根端の側部根冠にERボディが多数存在することを見出し、高圧凍結/凍結置換法(HPF/FS)と光-電子相関顕微鏡法(CLEM)を組み合わせ、β-グルコシダーゼを含むERボディが、ゴルジ体を経由することなく液胞への直接輸送に関与することを初めて明らかにした。この研究は、植物の成長、根圏の生体防御や土壌微生物との共生関係などを理解する上で役立つことが期待できる。
Hinako Matsuda