ストリゴラクトンはカロチノイドからつくられる一群の物質である。ストリゴラクトンは約60年前に根寄生植物の発芽を促進する物質として発見された。ストリゴラクトンは土壌での植物や微生物とのコミュニケーションの仲立ちや植物の成長制御など多面的な機能を果たすことから、その後も繰り返し再発見された。なかでも、2008年に植物ホルモンであると報告されたことを契機に、化学、生物学、進化という多面的な観点からストリゴラクトンの生合成、機能、信号伝達の解明が進んだ。今月の特集号では、山口信次郎、経塚淳子、瀬戸義哉の3氏がストリゴラクトン研究の最新の研究動向をまとめた。
表紙画像は、辺り一面を美しい黄色に変えた東北大学キャンパスのイチョウ(2022年11月)。
[画像提供:経塚淳子氏(東北大学)]
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