第53回日本植物生理学会年会 (京都) における
ランチョンセミナーについて
2012年3月17日、第53回日本植物生理学会年会 (京都産業大学) において、「科学を超える情熱は、ジェンダーを超えて、海を越えて」 と題し、第一回男女共同参画キャリアパスセミナーを開催しました。植物生理学会年会における男女比調査の結果報告の後、トランスポゾン研究者であると同時に男女共同参画の分野の第一人者でもある大坪久子先生と、「ノーベルフラウエンー素顔の女性科学者 (学会出版センター)」 の翻訳を担当された田澤仁先生にご講演頂きました。当日は、200個のお弁当も全て売り切れるほどの盛会となりました。ご協力いただいた学会および年会事務局の方々、準備やお弁当配りをお手伝いいただいた方、お忙しい中ご参加いただいた方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
ランチョンセミナーのアンケート結果とまとめ
今後の男女共同参画キャリアパスセミナーの参考のために、アンケートを実施しました。合計142名の方がアンケートにご協力くださいました。
セミナーの参加者は若干男性が多く20-40代までの若手・中堅の方々が多かったようです。半分以上の方が男女共同参画セミナーへの参加は初めてであり、学会年会という多くの人が集まる場所で開催する意義を感じました。
セミナーの参加理由は 「以前から関心があった」 と 「ランチョンセミナーだから」 という理由が多く、日頃から感心を持っている人、あまり興味のない人両方が来場してくれたことが分かりました。
今後の取り組みへの期待としてはやはり研究者のキャリアパスへの関心が高いことが伺えました。
以下にセミナーの感想 (抜粋) を紹介します。
- 予想以上の意識差があることを知った。現在の事業が当然になるように継続し、力を発揮できるようにすべきと思う。
- 話がおもしろかったが、時間が足りなくて残念。
- 日本の研究者のうち、女性が占める割合が、主導国のそれと比較して低い状況を始めて認識した。
- 女性研究者が少ない理由が女子学生数の問題であるなら、意識改革をするのは大学入学前に行うべきで、PhD取得後にポジティブアクションを採用するのは、完全な男性差別と感じてしまう。出産後の復職のサポートなどは進めるべきだと思った。
- 女性PIの少ない現状がよく分かった。教員、研究者として30~40代の女性には、生活 (育児等) のサポートがもっと必要と思います。
- バイアスの話に共感した。確かに 「よい母親」 と 「よい研究者」 の間で、困惑したり苦しんだりすることがある。ご講演にもあったように、政府や機関リーダーシップにより解消されるバイアスもあるが、女性自身の意識が変わることによってのみ解消されることがある。
- まだ具体案がなく、課題が多いと思った。
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