岡田清孝会長(写真)

2004年2月
日本植物生理学会
会長 岡田清孝

 今年度から会長の役をお引き受けすることになりました。思いがけない重大な役で責任の大きさを痛感しております。

 これまでの学会関係者の皆様のご努力によって、日本植物生理学会は順調に発展してきました。本学会の会員数は引き続き増加していますし、年会には多数の若い研究者や大学院生が参加され、シンポジウムや発表の討論も活発になされています。学会誌 Plant & Cell Physiology はこの分野における主要な学術誌として国際的に広く認知されるようになりました。本学会は1959年に設立され既に45年の歴史を持っていますが、研究分野の発展と会員各位の強い支持が続いていることは、本学会が成長を続ける青年期の学会であることを示しています。これは植物科学が絶えず新たな展開を継続していることの証でもあります。現在の会員の研究分野は、植物生理学の範囲を超えて植物科学の大部分にわたっており、研究の進展速度はますます大きくなっています。ゲノム解析データを基にしたポストゲノム研究も始まり、国際的な研究の競争と同時に、情報を共有するなどの国際協調を図ることが一段と重要になっています。

 一方、植物科学の研究と教育を取り巻く環境も大きく変化しています。国立大学や国立研究所の法人化が進んでいますし、生物多様性の維持や遺伝的組み換え生物の取り扱いなどについての社会的な関心が高くなっています。基礎研究から応用研究への道筋を意識して研究することを要求される場も多くなってきました。

 このような内外の状況の中で個々の研究者が活発な研究教育活動を進めるためには、正確な情報に基づいて判断することが必要になります。日本植物生理学会の望ましい姿については、会員各位の中にいろいろなご意見があると思いますが、学術交流と情報交換の場としての役割を期待される方が多いと思います。これは、本学会設立時の主たる目的でありました。新たな研究成果や研究分野の発展方向に関する情報ばかりでなく、国内および国際的な科学振興の状況や社会的な問題についても正確で信頼性の高い情報を効率よく交換し、必要な対処について議論する場とすること、に向かって努力したいと考えています。

 会員各位の研究教育の発展と優れた後継者の養成のために役立てるという本来の目的に沿って本学会を一層発展させるためには、会員の皆様からの意見や要望、提案などの働きかけが重要です。積極的な協力をお願い致します。

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