質問者:
大学生
林 政臣
登録番号0101
登録日:2004-07-21
イチョウは公害などに比較的強い樹木だと図書には記載されていたのですが先日近所に植えているイチョウの木が枯れてしまいました。樹木の成長について
植物は、葉から二酸化炭素、根から酸素を吸収しますが、土壌の酸素が不足した場合、樹木の成長に対する影響はどのような結果が予想されますか?
酸素以外、たとえは、下水道などから発生するメタンなどが土壌内に含まれている場合にその付近に植物があれば、何らかの影響があるのでしょうか?
林 政臣さん
ご質問どうも有り難う。お尋ねについて、
土壌の酸素が不足した場合:
土壌の酸素分圧が1〜5%程度まで減少した場合には、根は酸素を使った呼吸ができなくなり、酸素を利用しない呼吸(嫌気的呼吸)を行います。そのとき、呼吸から充分なエネルギーを取り出すことができなくなり、根の成長はとまり、多くの場合細い根は死滅しはじめます。酸素不足に弱い植物では、必要な栄養を吸収することができなくなり、地上部分も成長がとまり、ときには枯れてしまうこともあります。酸素不足に強い植物(たとえばヨシやガマなど)では、通気性のよい茎や根を発達させることができ、酸素を地上部分から取り入れることが知られています。
メタンなどの土壌汚染物質の根への影響:
メタンについては知りませんが、根への影響については重金属イオンが良く知られております。またメタンなどの揮発物質は葉への影響について良く調べられており、とくに二酸化硫黄、一酸化窒素、オゾンが毒性が高いものとして挙げられます。
ちなみに、葉でも夜間は酸素を吸収します。
詳しくは、
シュプリンガー・フェアラーク東京
「植物生理生態学 第2版」W Larcher著、佐伯敏郎、館野正樹監訳
などを参考にされると詳しくお分かりになると思います。
大学図書館になければ、他大学から取り寄せることも可能ですので、ご覧になってみてください。
ご質問どうも有り難う。お尋ねについて、
土壌の酸素が不足した場合:
土壌の酸素分圧が1〜5%程度まで減少した場合には、根は酸素を使った呼吸ができなくなり、酸素を利用しない呼吸(嫌気的呼吸)を行います。そのとき、呼吸から充分なエネルギーを取り出すことができなくなり、根の成長はとまり、多くの場合細い根は死滅しはじめます。酸素不足に弱い植物では、必要な栄養を吸収することができなくなり、地上部分も成長がとまり、ときには枯れてしまうこともあります。酸素不足に強い植物(たとえばヨシやガマなど)では、通気性のよい茎や根を発達させることができ、酸素を地上部分から取り入れることが知られています。
メタンなどの土壌汚染物質の根への影響:
メタンについては知りませんが、根への影響については重金属イオンが良く知られております。またメタンなどの揮発物質は葉への影響について良く調べられており、とくに二酸化硫黄、一酸化窒素、オゾンが毒性が高いものとして挙げられます。
ちなみに、葉でも夜間は酸素を吸収します。
詳しくは、
シュプリンガー・フェアラーク東京
「植物生理生態学 第2版」W Larcher著、佐伯敏郎、館野正樹監訳
などを参考にされると詳しくお分かりになると思います。
大学図書館になければ、他大学から取り寄せることも可能ですので、ご覧になってみてください。
大阪大学
野口 航
回答日:2007-08-06
野口 航
回答日:2007-08-06