質問者:
その他
河合
登録番号0486
登録日:2006-01-25
はじめまして。さっそくですが質問させて頂きます。枝垂れるのは?
しだれ桜や、しだれ梅、しだれ柳といった「枝垂れ」る植物は、なぜ枝垂れるのですか?
光の方向に茎が曲がるのはオーキシンというホルモンの影響だというのを以前、植物生理生態学の講義で習いました。
それとはまた違う理由があるのでしょうか?
他の樹木との違いは何なのでしょう。
是非教えてください。よろしくお願いします。
河合さま
みんなの広場へのご質問有難うございました。何故しだれるのかというご質問にお答えする前に、しだれない普通のサクラなどの場合、何故しだれないかについてご説明いたします。幹を切ると年輪が見えます。年輪の中心は必ずしも中央ではありませんが、年輪はおおよそ同心円状にならんでいます。ところが、サクラなどの被子植物の枝では、年輪は同心円状に並んでおらず、年輪の幅が枝の上半分で広く、下半分で狭くなっています。枝の上半分が発達して枝を引っ張りあげているので、枝はしだれないでいられると考えられており、この上半分の部分の材を“引っ張りあて材”と呼んでいます。しだれ種の枝ではどうかと言いますと、年輪の幅に上半分と下半分で差がない、つまり、枝を引っ張りあげる“引っ張りあて材”が発達していないのです。しだれ種に植物ホルモンの1種であるジベレリンを処理すると、“引っぱりあて材”が形成され、枝はしだれなくなります。引っぱりあて材形成にジベレリンのような物質が関係して
いるらしいと考えられていますが、詳しい事は分っていません。被子植物と裸子植物では枝を支える仕組みが違いますが、詳しいことは、朝倉植物生理学講座(5)環境応答の中の“あて材”をご覧下さい。
みんなの広場へのご質問有難うございました。何故しだれるのかというご質問にお答えする前に、しだれない普通のサクラなどの場合、何故しだれないかについてご説明いたします。幹を切ると年輪が見えます。年輪の中心は必ずしも中央ではありませんが、年輪はおおよそ同心円状にならんでいます。ところが、サクラなどの被子植物の枝では、年輪は同心円状に並んでおらず、年輪の幅が枝の上半分で広く、下半分で狭くなっています。枝の上半分が発達して枝を引っ張りあげているので、枝はしだれないでいられると考えられており、この上半分の部分の材を“引っ張りあて材”と呼んでいます。しだれ種の枝ではどうかと言いますと、年輪の幅に上半分と下半分で差がない、つまり、枝を引っ張りあげる“引っ張りあて材”が発達していないのです。しだれ種に植物ホルモンの1種であるジベレリンを処理すると、“引っぱりあて材”が形成され、枝はしだれなくなります。引っぱりあて材形成にジベレリンのような物質が関係して
いるらしいと考えられていますが、詳しい事は分っていません。被子植物と裸子植物では枝を支える仕組みが違いますが、詳しいことは、朝倉植物生理学講座(5)環境応答の中の“あて材”をご覧下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2007-09-13
柴岡 弘郎
回答日:2007-09-13