質問者:
自営業
ふくろうの森
登録番号1021
登録日:2006-08-31
ビルの事務所に神棚に数年前から、毎月1日と15日に新しい榊を飾って来ました。みんなのひろば
神棚の榊の寿命について
この榊の寿命に今まで経験の無かった出来事が起きましたのでご相談申し上げます。
従来は冬場で1ヶ月から2ヶ半、夏場で半月から1ヶ月半、この位で榊の葉が落ちたり、色が茶色になったりで交換して来ました。
ところが、昨年の平成17年12月10日位に父親が買い求めました榊(花瓶に差して全長45cm)が平成18年8月31日の今日でも「青々として元気」なのです。
最初は神棚用に切ってある枝が全部で10本くらいありました。12月31日に新年の為に新しいのに交換と思いましたが、元気なのでそのまま年を越しました。
さすがに1月の終わりまでは無理と思っておりましたら、全部が元気に2月を迎えました。
そして3月の終わりに父親に「まだ元気!」と話しましたら「枯れていても葉が落ちていないだけだろう?」と言いますので実際に見せましたら「おかしいね?」となりました。
それ以来、気持ちの中では「いつまでも枯れずに元気で!」と思いながらも「夏は越せないだろう?」と思っていました。
6月の終わりくらいまでに8本が枯れました。7月の終わりに1本が枯れまして、現在は最後の1本が残っています。
8月に入ってからは毎日水を替えていますが、それ以前は週に1度くらい減ったら替えていた程度です。普通の水道水です。
事務所は冬は暖房が朝から夕方まで、夏は冷房が朝から夕方までかなり入ります。
それ以降の時間は、締め切った状態になりますので冬は多少はいいですが、夏はかなり温度が上がる環境です。
この最後の1本ですが今の感じですと今年の終わりまでは元気な気がします。
大変嬉しい事ですが、それよりも「こんな事があるのでろうあか?」の疑問の方が大きいものになっています。
水に浸かっている部分は根が出来ている様子でなく、枝より黒い色の皮の固まり?のようなものがお米の半分くらいの大きさで20個くらい付いています。
神様の榊ですからただ感激しています。
でもこんな事って不思議すぎると思います。父親は75歳で盆栽や庭木にはとても詳しい人なのですが、やはり初めての経験と言っております。
現代において神がかりとは言えませんが、何故このように長寿なのでしょうか?
無理に知らなくてもいいのかも知れませんが、周りの誰もが「不思議ね!?」で終わってしまうのでお尋ねします。
ふくろうの森 さん:
日本植物生理学会 みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。神棚の榊の寿命についてのご質問は登録番号1021で受け付け、お答えいたします。
植物は人の生活にとってたいへん身近ですので、たくさんの人々がいろいろな植物と接していますが、今の植物学の知識では、どうもうまく説明できないような観察結果を伺うことがあります。ふくろうの森 さんが経験されている榊のお話もその1つのように思われます。しかし、サカキ(ツバキ科)の切り枝は、もともとかなり長持ちする部類の植物です。サカキは栄木と言われるほどいつまでの緑色を保つ常緑樹ですが、そのような性質を持っているからこそ神棚に捧げる木として選ばれたのかもしれません。一般的なことですが、水にさした切り枝の日持ちは、切り枝の齢(若い枝か成熟した枝かなど)、切り口の切り方、切り口の消毒、水の管理などによって大きく変わります。神棚に捧げるサカキの切り枝は、1年目のシュートのはずですが、樹木では1年目のシュートが出る元の枝の齢も日持ちに影響することがあります。古い枝に出た1年目のシュートと若い枝に出た1年目のシュートとは、同じ1年目のシュートでも生理的性質が少し違います。水にさした切り枝が長持ちしない理由の多くは、維管束に気泡が入ったり、微生物の働きで切り口がふさがれたり、水が劣化することです。花屋さんで購入されたサカキ切り枝は若い枝で、水切りされ、消毒が十分で、その上、延命剤処理がしっかりとされていたと思われます。それにしても発根もしないで半年以上も、室内で保つた理由を推定することは、残念ながら出来ません。似たような経験をお持ちの方もいるようです。以下のサイトはご参考まで。
http://www.d-b.ne.jp/biomasa/b-spark/topics/1323sakaki.htm
http://botany.cool.ne.jp/wwwlng.cgi?print+200504/05040060.txt
日本植物生理学会 みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。神棚の榊の寿命についてのご質問は登録番号1021で受け付け、お答えいたします。
植物は人の生活にとってたいへん身近ですので、たくさんの人々がいろいろな植物と接していますが、今の植物学の知識では、どうもうまく説明できないような観察結果を伺うことがあります。ふくろうの森 さんが経験されている榊のお話もその1つのように思われます。しかし、サカキ(ツバキ科)の切り枝は、もともとかなり長持ちする部類の植物です。サカキは栄木と言われるほどいつまでの緑色を保つ常緑樹ですが、そのような性質を持っているからこそ神棚に捧げる木として選ばれたのかもしれません。一般的なことですが、水にさした切り枝の日持ちは、切り枝の齢(若い枝か成熟した枝かなど)、切り口の切り方、切り口の消毒、水の管理などによって大きく変わります。神棚に捧げるサカキの切り枝は、1年目のシュートのはずですが、樹木では1年目のシュートが出る元の枝の齢も日持ちに影響することがあります。古い枝に出た1年目のシュートと若い枝に出た1年目のシュートとは、同じ1年目のシュートでも生理的性質が少し違います。水にさした切り枝が長持ちしない理由の多くは、維管束に気泡が入ったり、微生物の働きで切り口がふさがれたり、水が劣化することです。花屋さんで購入されたサカキ切り枝は若い枝で、水切りされ、消毒が十分で、その上、延命剤処理がしっかりとされていたと思われます。それにしても発根もしないで半年以上も、室内で保つた理由を推定することは、残念ながら出来ません。似たような経験をお持ちの方もいるようです。以下のサイトはご参考まで。
http://www.d-b.ne.jp/biomasa/b-spark/topics/1323sakaki.htm
http://botany.cool.ne.jp/wwwlng.cgi?print+200504/05040060.txt
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2006-09-01
今関 英雅
回答日:2006-09-01