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彼岸花に関する質問

質問者:   自営業   博行
登録番号1059   登録日:2006-09-27
彼岸花についての質問

1、球根は移動するのか?
町なかでも彼岸花がところどころ群生しているところを見かけますが、丈夫な植物なんだなと思います。
そこで質問なんですが、おそらく最初は少しの球根の場合でもどんどん増えて群生するるのだろうなと思うのですが、球根に足がついているわけじゃなし、どうやって繁殖地を広めて行くのでしょうか?
単純に分球により、毎年球根一個分の幅の繁殖地の拡大で何十メートルもあるいは何百メートルも広がったりするのでしょうか?
 
2、分球した球根は窮屈ではないのでしょうか?
彼岸花に限った事ではないのですが、分球した球根を人間が分けて植えなおしてやる事は園芸ではよくある事と思うのでうが、彼岸花のように自然に野生化して繁殖している植物は人の手を借りていない場合がほとんどだと思います。毎年同じ場所で球根が分球して行けば密集してきて成長できなくなったりしないのでしょうか?
 
3、種はできるのでしょうか?
彼岸花3倍体との事で、種は滅多にできないと聞きますが、まれに出来たりはすると考えて良いのでしょうか?

4、種から発芽した彼岸花は2倍体でしょうか?3倍体でしょうか?
 
博行様

質問を受付ました(登録番号1059)。
いつもしばしば質問をいただきありがとうございます。植物のことに関心を寄せられる方が多いと、植物のことについて研究をしている者は嬉しくなります。
ところで、植物のことといっても様々な側面があります。お尋ねの件は植物生理の事柄よりはむしろ生態学の分野のことですので、詳しい回答はできませんが、分かっている範囲でお答えします。

質問:
1、球根は移動するのか?
2、分球した球根は窮屈ではないのでしょうか?

回答:
当然球根は自分では移動しません。しかし、受動的に移動することはあるでしょう。例えば、イヌとかカラスがくわえていったとか、ヒトが運んで植えたとか、何かにくっついて他へ移ったとか、水に流されたとかなどなどです。川べり等に生えているヒガンバナは雨で水かさが増え、球根が洗われて、他へ運ばれることは大いにあり得ることです。ヒガンバナは毎年分球して球根が増え、土壌が固かったり、浅いところに球根がある場合などは、地表に球根がせり上がってきます。だから露出した球根は外れ易く、何かの拍子で別の場所へ転がってそこで根ずくと言うことが考えられます。ヒガンバナの繁殖を毎年観察した記録が雑誌「遺伝」(裳華房)の1997年4月号に載っています。松江幸雄と言う方(亡くなられたようです)が30年余にわって観察したそうですが、1個の球根は926個に増えたそうです。条件さえよければ、全ての球根から花が咲きますから、見事な群落ができるでしょうね。

質問:
3、種はできるのでしょうか?

回答:
日本産のヒガンバナは3倍体ですので、種子はできません。まれにできても、発芽力はないようです。私も家の庭にヒガンバナを育てており、毎年花を咲かせますが、果実ができることもあります。しかし、残念ながら種子ができているどうかは確かめてみたことはありません。今度、また果実ができたら調べてみましょう。

質問:
4、種から発芽した彼岸花は2倍体でしょうか?3倍体でしょうか?

回答:
中国産のヒガンバナは2倍体ですから種子ができます。この場合は当然2倍体の植物が育つはずです。3倍体の種子が発芽して個体となったと言う例はしりませんので、わかりません。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2006-09-29
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