質問者:
一般
さいとうえみこ
登録番号1097
登録日:2006-11-02
近くの公園にブナ科の木の林があります。こども達とよくどんぐりを拾いにいくのですが今秋、見たことの無い小さな実がたくさん落ちていることに気づきました。よく見てみるとくぬぎらしい木の葉の裏にびっしりとその小さな実がついていました。「これは何?」と聞かれたのですが返答に困りました。一昨年は豊作だったどんぐりですが昨年夏、一部伐採された為か昨年、今年とも不作のようです。そういったことと関係あるのでしょうか?
みんなのひろば
くぬぎの葉についている実のようなものは何ですか?
さいとうえみこ様
みんなの広場へのご質問ありがとうございました。頂いたご質問の回答を植物の“こぶ”について詳しい東京大学名誉教授の庄野邦彦先生にお願いいたしましたところ以下のような回答をお寄せ下さいました。庄野先生の回答の中にありますように、こぶを割って中をごらんになったみてはいかがでしょう。なお、一昨年は豊作だったドングリが昨年も今年も不作とのことですが、昨年はいろいろな種類の木の咲年で、実も豊作でした。多分、他所の場所ではドングリも豊作だったと思うので、不作だったとすると、伐採が関係しているかも知れません。今年は、いろいろな種類の木で不作でした。多分、他所のドングリも不作だったのではないでしょうか。
庄野先生の回答
くぬぎの葉についている実のようなものは何ですか?というご質問にお答えいたします。
葉の裏についている実のようなものということから考えて、恐らくクヌギハケタマフシという名前の虫えい(虫こぶ)だと思われます。この虫こぶは、タマバチという蜂が卵を産み付けたことが刺激になって、卵を包み込むようにできた植物のこぶです。こぶを割ってごらんになると、中に卵か、卵が孵った幼虫(蛆虫のようなもの)が見られると思います。こぶは、卵や幼虫を包んで、鳥など他の生き物から食べられないように防御する役目と幼虫がこぶの内壁を食べて成長できるような食料の役割をもっていると考えられています。そのような役目をもつこぶを、植物に作らせるタマバチはお利口さんですね。
庄野 邦彦(東京大学名誉教授)
みんなの広場へのご質問ありがとうございました。頂いたご質問の回答を植物の“こぶ”について詳しい東京大学名誉教授の庄野邦彦先生にお願いいたしましたところ以下のような回答をお寄せ下さいました。庄野先生の回答の中にありますように、こぶを割って中をごらんになったみてはいかがでしょう。なお、一昨年は豊作だったドングリが昨年も今年も不作とのことですが、昨年はいろいろな種類の木の咲年で、実も豊作でした。多分、他所の場所ではドングリも豊作だったと思うので、不作だったとすると、伐採が関係しているかも知れません。今年は、いろいろな種類の木で不作でした。多分、他所のドングリも不作だったのではないでしょうか。
庄野先生の回答
くぬぎの葉についている実のようなものは何ですか?というご質問にお答えいたします。
葉の裏についている実のようなものということから考えて、恐らくクヌギハケタマフシという名前の虫えい(虫こぶ)だと思われます。この虫こぶは、タマバチという蜂が卵を産み付けたことが刺激になって、卵を包み込むようにできた植物のこぶです。こぶを割ってごらんになると、中に卵か、卵が孵った幼虫(蛆虫のようなもの)が見られると思います。こぶは、卵や幼虫を包んで、鳥など他の生き物から食べられないように防御する役目と幼虫がこぶの内壁を食べて成長できるような食料の役割をもっていると考えられています。そのような役目をもつこぶを、植物に作らせるタマバチはお利口さんですね。
庄野 邦彦(東京大学名誉教授)
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2006-11-08
柴岡 弘郎
回答日:2006-11-08