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ほうれん草のシュウ酸

質問者:   一般   農業見習い
登録番号1119   登録日:2006-11-30
TVにて「ほうれん草のシュウ酸」について特集していました。
”あまり摂り過ぎると尿路結石になる”恥ずかしながらはじめて知りました。
今まで”硝酸態窒素”について勉強したのですが、「エグみ=アク=シュウ酸」ですか?硝酸態窒素は”アク”ではないんですか?

また、素人的な素朴な疑問で恐縮ですが、
シュウ酸というのは何故ほうれん草に含まれているのでしょうか?成長するに従って、”ほうれん草”自らが作るものなのでしょうか?それともほうれん草の成長に必要なもので、土から吸収しているのでしょうか?そもそもシュウ酸”ゼロ”のほうれん草は作ることは出来ないのでしょうか?サラダほうれん草というものがありますが”アク”が少ないと聞きます、何が違うのでしょうか?品種?栽培方法?環境?その他?
まだ知識的に深くないので、簡単にわかり易くお願いします。
農業見習い さん:

日本植物生理学会 みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
ご質問は標記の番号で受け付け、ここにお答えいたします。
シュウ酸について、登録番号0236、登録番号0430、登録番号0432にも解説されていますので、参考になさってください。多少、重複する部分もあるかと思いますが、違った側面からお答えします。
まず、「エグみ=アク=シュウ 酸」ですか?とのご質問ですが、植物性食品に関係ある「あく」とは、食品に含まれていて、渋み、苦み、えぐ味など「不快」な食味を与える物質群をまとめて指しています。お互いに関係のない物質が「あく」の成分となっています。硝酸塩、シュウ酸、ポリフェノール類(タンニンも含まれます)アルカロイド類などが主な「あく」の原因物質です。硝酸体窒素もシュウ酸も立派な「あく」です。シュウ酸は、カタバミ科(カタバミOxalisから初めて分離されたのでOxalic Acidと言います)、アカザ科(ホウレンソウ、アカザなど)、タデ科(イタドリ、ギシギシなど。漢字では蓚酸と書きますが、蓚はイタドリのことです)に特に多く含まれていることが知られています。ホウレンソウ、イタドリ、カタバミなどのシュウ酸は水に溶けるカリウム塩やナトリウム塩の形で液胞という袋の中に閉じこめられています(葉や茎を囓ると酸っぱく感じます)が、ブドウ、ソラマメ、イチジクなど多くの植物では、不溶性のシュウ酸カルシウムの結晶となって液胞の中に含まれています。シュウ酸カルシウムはいろいろな結晶の形を取ります。サトイモやその葉柄(ずいき)にはシュウ酸カルシウムが針状結晶となっていますので、サトイモの皮を剥くと手がかゆくなったり、生のずいきをふつうに煮たり茹でたりしただけでは、食べると舌や喉の奥が「チクチク」刺されたようなえぐ味を感ずるほどです。これはシュウ酸カルシウムの細い結晶が刺さったためとされています。このように、シュウ酸は「あく」の一種で、「不味さ」や「生食出来ない」ことの原因となっていますので、品種改良でシュウ酸の少ない品種を育種する努力がされており、サラダ用ホウレンソウはその一つです。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2006-12-05
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