一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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落葉後の酸素摂取及び蒸散等について

質問者:   教員   SATA_YUKI
登録番号1124   登録日:2006-12-09
植物細胞が生命活動を維持していくためには、呼吸や光合成をする必要があります。そこで、疑問に思ったことがあります。植物は落葉後にどのようにして生命活動を営んでいるのかということです。
つまり、落葉後は光合成ができないと思います。そこで、光合成に伴う二酸化炭素の摂取や酸素及びでんぷんの合成、また、呼吸に伴う酸素の摂取や二酸化炭素の排出、さらに蒸散等をどのようにすることで落葉期間を乗り越えているのかということです。
冬の間も次の春に向けて、着々と葉や花の芽を準備していますが、そのために必要なエネルギーの源となるものは光合成ができない植物にとってどのようにしているのでしょうか?
最近、質問ばかりさせていただいておりますが、どうか宜しくお願い致します。(大学の時に運動生理学を専攻しておりましたが、最近は植物の生理学に興味を持っております。)
SATA_YUKIさま

 草本植物は秋になると植物の本体は枯死し種子を残します。一方、植物本体は冬になっても枯死せず、翌年春に再び新芽を出して成長する木本植物が、冬の間どのようにして体を保持し、春になれば新しい芽を出すことができるのかについてのご質問ですが、これについては本質問コーナーの登録番号0690に対する回答に詳しく解説されていますのでそれをご覧下さい。木本植物には冬になれば葉を落としてしまう落葉樹と、冬の間もずっと葉を保持している常緑樹とがありますが、それぞれについてどのようにして冬に入るまでに養分が貯えられ、春の新芽のために準備をしているかが理解していただけると思います。
JSPPサイエンスアドバイザー
浅田 浩二
回答日:2012-08-25
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